自分に合ったキャンピングカー、どう選ぶ?

 すっかりサボってしまいました。
 世間では、夏=アクティブと言う事らしいが、どうにも暑いのが苦手。30℃超えとか聞くと、すっかり思考停止。言い訳はともかく、10月にもなったことだし精進します。

 さて、キャンピングカーは安くはない買い物だし、そうホイホイと乗り換えられるものでもない。
それは事実だ。以前「ベテランほど、自分のライフステージに合わせて乗り換えている」という話をしたが、それだって歯磨き粉を変えるような気軽さではない。

そこでポイントになるのが「自分に合ったキャンピングカーを選ぶ」ということだ。

■自分に合ったキャンピングカーってなんだ?

とはいえ、今の自分にどんなキャンピングカーが合っているのかわからない、という人も多い。

乗用車なら
「家族が多いから3列シートのミニバンがいい」
「シャープなデザインがかっこいいからスポーツカーに憧れる」
など、目的や使い勝手をポイントに考えるのが普通である。

が、キャンピングカーの場合そうはいかない。移動と運搬の手段であると同時に、生活空間(家)でもあるのだから。
そこで大切なのが「妄想力」である。

何を妄想するのか。
とりあえずは『間取り』=レイアウトについてである。

住まいを選ぶとき、どんな風に考えるだろうか。
・通勤通学に便利な立地
・人数に合った広さ・部屋数
などからアプローチする人が多いだろう。
キャンピングカーは動くのだから、まず「立地」は考えなくてもいいが、快適な間取り=レイアウトが大切であることは家と変わりない。

どこで寝て(目覚めて)、まず何をする? 
食事はどこで・どのように?
食器はどこで洗う? 鍋は? やかんは?
常に車に常備するものは何?どこに収納する?
旅の荷物はどこへ収める? 着替えは?
昼間、寝具はどこに?
遊び道具はどのくらい持っていく?
などなど…だ。

キャンピングカーは何部屋もあるようなものではないから、どうしてもひとつの空間を何通りにも『共用』することになる。
食事をする場所が夜にはベッドになるとか、着替えをするスペースがリビングルームになる、といった具合だ。そこでいかに空間を効率よく、快適に使えるようにするのか、がカギとなる。

■誰と・どう使うか
もうひとつ大きなポイントは『誰と?』『何人で?』である。
ひとり旅なら自分さえよければいいが、同行者がいる場合はそうはいかない。
特に子どもや高齢者を連れている場合、大人と最も異なるのは生活時間だ。

キャンピングカーには乗車定員と就寝定員がある。
車として乗れる人数と、寝られる人数のことだが、このふたつがイコールだとは限らない。子ども連れの場合、子どもはいずれ育つ。小学校高学年にもなれば、ほぼ大人と変わらぬスペースを必要とする。
また、子どもや高齢者がいる場合は、ポータブルタイプでよいからトイレも備えていた方が安心だろう。

・一日の時間の使い方
車の中での過ごし方も重要な検討事項だ。
温泉巡りやうまいもの巡り、観光地巡りが目的ならば、車内で過ごす時間は比較的短く、寝に帰るだけ、という人も多いだろう。
一方、スキーやスノーボード、あるいはサーフィンやキャンプ遊びなど、季節性のある遊びの場合は、外で遊ぶ以外の時間はすべて車中、というパターンも多いだろう。
つまり、室内で過ごす時間が長いほど、必要な広さや設備の充実度合いが大切になるということである。

・季節や遊び方に合わせた装備を
夏しか使わないか、冬も使うか。それによっても必要な装備は異なる。
スキーやサーフィンなどするなら、濡れたものを乾かすスペースが欲しくなる。泥だらけになって遊ぶ場合は、どこで汚れを落とすか・汚れものをどこに積むかも問題になる。

・ペット連れの環境を考える
ペットはは大切な家族だが、人間ではないので求める環境も異なる。車の中ではどこに居てもらおうか。彼らの食事は? 寝る場所は? おもちゃやケア用品はどうしよう?
犬ならば散歩が必要だし、汚れた足はどこで洗おうか。 具体的に考えれば考えるほど、必要な装備が見えてくる。

「初めてのキャンピングカーだから、まずは小さいのから…」という人もいる。
が、その考え方には賛成しかねる。
どんな趣味でもそうだが、初回の印象がその後の発展に大きく影響するものだ。
初めてのスキーが吹雪続きで、転んでばかりでさんざんだったら、また行きたいとは思わないだろう。それと同じである。
初めてのキャンピングカーが窮屈な思いばかりでは、居心地の悪さばかりが印象に残ってしまう。

さりとて
「考えれば考えるほど、ものすごく大きい車じゃないとダメっぽい」
というのも困りものだ。
旅先なのだから、ある程度の不自由さは覚悟する必要がある。コンパクトなキャンピングカーには、小さいなりの魅力もメリットも十分にある。
その小ささがあなたの使い方にぴったりならそれがベストだし、維持費・管理費・燃料代まで視野に入れねばなるまい。使い方と経費のバランスも大切である。

考えすぎると、一歩が踏み出せなくなることもある。
こだわり過ぎると、いつまでたっても自分に合った一台に出会えないことも。

ならば、遊び方と人数とをざっくりとイメージして、「今」を楽しめる一台を探してみる。
そこからスタートするのがよさそうだ。

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