キャンピングカーのある暮らし

「キャンピングカー、流行ってるよね」
そう言われるようになって、早十数年。
私が本格的に乗り始めたのは2000年ごろだから、そろそろ四半世紀である。
当時はサービスエリアで休憩しているだけで珍しがられたものだ。
(知り合いはレントゲン車と間違えられた、とこぼしていた)

それが今や、登録台数は145,000台(2022年:日本RV協会による推定値)である。
うちの近所でも、軽キャンピングカーからキャブコン、トレーラーにヨーロッパ車と、ありとあらゆるタイプのキャンピングカーを見かけるようになった。

キャンピングカーの使い方は、それこそ十人十色である。
海へ山へと、毎週のように出かける人もいる。
コロナ禍まっさかりのころには、仕事を持って街を脱出した人も。

「どんなセレブだよ」

確かに、ある一面ではその通りだと思う。
決して安い買い物だとは言えないし、置き場所や管理の問題だってある。
誰にでもオススメ、とはいかないだろう。

でもね、である。

キャンピングカージャーナリストとして長年やってきたが、いまだに
「キャンピングカーほど誤解されている乗り物はないよなあ」と思うのである。

いくら増えたとはいえ、車社会ではまだまだ少数派。プリウスやセレナほど走っているわけではない。
それだけに、まだまだ「よく知らない」という人も多い。
興味はあるけど「どこからアプローチしたらいいかわからない」という相談もよく受ける。

いや、すでに持っている人でも、まだまだ情報を欲しいと思っている人はいるはずだ。
自分の持っている車種以外の情報にはとんと疎い、という人も珍しくない(当然といえば当然だ)。

だからこそ、このサイトを立ち上げたのだ。

SNSや動画サイトは楽しいけれど、ときとして誤った情報がまことしやかに拡散されることがある。
「キャンピングカーって楽しい~♪」だけならいいが、
改造だの運転技術だの、タイヤ選びだの…という話題となると、人の命にかかわることもある。利用者は確かな情報にあたってほしいと願ってやまない。

キャンピングカーは誤解されやすい(!?)

私はいち愛好家として、ジャーナリストとして、正しい情報を発信したいと思い続けている。
なぜなら、キャンピングカーと出会って、私は幸せだからだ。
家族と過ごす時間が充実したことも、新しい仲間に出会えたことも、そのどれもが、キャンピングカーに乗らなければ得られなかっただろうと思うのだ。

だからこそ、キャンピングカーは何より安心・安全な乗り物であってほしい。その便利さや楽しさが正しく広まってほしい。心からそう願う。

「キャンピングカーっていいもんですよ」と言うと、返ってくる言葉は大抵、次のようなものである。

「そんな高いもの、うちには無理ですよ」
(って言いながら、なぜ僕をニラむんだろう…この人)

「あんな大きな車、とてもとても…」
(置き場所がありません、なのか? 運転できません、なのか?)

極めつけが
「こんな高くて大きいもの買ったところで、そんなに乗らないと思うし」
(え? さっき、どこかへ遊びに行きたい…って言ってなかった?)

人にはそれぞれ事情がある。
わが家なんぞ、事情のてんこ盛りである。だからよくわかる。
買えない(買わない)・持てない(持たない)理由は、いくらでも出てくるのだ。
が、一度手に入れてしまえば、そのすばらしさに気が付いてしまえば、
もうキャンピングカーのない暮らしは想像できなくなる。それがキャンピングカーなのだ。

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